Coleopterological Society of Japan

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【会長挨拶】 フィールドでの事故にご注意を! 投票のお願い

日本甲虫学会会長 久保田耕平

梅雨の鬱陶しい天気が続きますが、会員の皆様はいかがお過ごしでしょうか?来る7月6-7日には、昨年に引き続き、宮崎県の綾ユネスコエコパークで当学会の調査観察例会が開催されます。昨年は仕事の都合で参加できなかった私も今年は参加予定で、毎日天気予報をチェックしながら楽しみに待っております。

フィールドでの事故にご注意を!
さて、3月には洞窟採集での事故に関連した注意を呼びかけさせていただきましたが、実は私自身が昨年の12月にフィールド調査で、膝を骨折してしまいました。現場は緩い斜面の森林で、特に危険というわけでもありませんでしたが、撤収間際で背負った荷物がやや重く、注意力が散漫になっていたのでしょうか。足を滑らせてバランスを崩し、左膝を岩にぶつけてしまいました。入院・手術を経て、今も長いリハビリの最中ですが、5月あたりからピットフォールトラップや新芽採集のような、走り回らない採集はどうにかできるようになりました。これまで年がら年中出歩いてばかりの生活の中でもケガらしいケガはしたことはなかったのですが、改めてフィールドでの活動は、常に危険と隣り合わせであり、油断は禁物だということを思い知らされました。

また、最近は各地でクマの出没情報や人への危害のニュースが聞かれるようになりました。私自身の経験でも十数年前あたりからクマを目撃する確率が高くなりつつあるように感じます。自分が事故の当事者になる可能性は低いのかもしれませんが、クマ鈴の携行や事故のあった地点周辺を避ける等でさらに危険を回避できると思われます。私も昨年秋から、クマの密度が高いエリアに入る時にはクマスプレーを携行するようになりました。

会員の皆様も、フィールドでの安全にご注意いただき、ぜひ楽しい夏をお過ごしください。


投票のお願い
今年度は2年に一度の役員選挙が実施され、8月に告示、9月に開票の予定となっております。最近は投票率が40%前後とそれほど高くありません。選挙権は会員の権利であり、数少ない学会運営への意思表示の機会ですので、ぜひとも投票をお願いいたします。


<2024年6月30日掲載>






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